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2025年07月17日
夜中に目が覚めて、ふと最近出した「2017-2025書評集」(光文社新書)を開いた。9年間の朝日新聞に書いた書評だ。書評は長い文をうんと短かくして、その内容を伝えるものだが、そこにはクリエイトがないので面白くない。そこでぼくは、この本を素材にしてエッセイを書く。

著者はちゃんと書評をしてもらいたいと思うが、ぼくは書評をしないで著者と同じ経験をした時の自分の話を書く。だから大半の著者はぼくの書評を嫌がる。

夜中に自著を読んでいて、この本を素材に自分の芸術論、生き方を語っているのが大半だ。しかもそのヒントはこの本を書いた著者の考えだ。とするとやっぱり書評なんだ。

他人の本を通して自分の考えを語って自分の芸術、人生論にしてしまっているのが、読んでいておかしい。

ここには著者の考えというより、僕の138の考え方を語っている。自分が読んでも実に面白くためになる箴言集になっている。

1日2日で138冊も読めない。この僕の書評集なら簡単に読めるし、いいとこ取りしているので便利だ。
https://www.tadanoriyokoo.jp/product/2014

2025年07月16日
Y字路の画集と写真集を出版したせいか、Y字路の取材などで、今日はエッセイを1本書きました。

前にも言いましたが、Y字路のある場所は道路が3本交差した場所で非常に危険です。タイのバンコクはこの場所を「鬼門」として、目立つように中央の家の壁に大きい赤い紙を貼って事故をふせいでいます。

最近、Y字路を見学する人達がいますが、実際のY字路なんて面白くもおかしくもなんともないのです。夜のY字路を絵にして初めてY字路の真価が発揮されるのです。だから絵をじっくりみて、フィクションとしてのY字路を体験してみて下さい。

このあと、といってももう少し先に新しい形のY字路の絵を描いて発表します。これは絵でしか描けない、見れないY字路です。お楽しみに。

ぼくの郷里の西脇の町にあるいくつかのY字路を描いています。町ではY字路巡りの絵地図など作っているようです。これはまあ絵と現場の確認みたいなものです。

西脇で最初に発見したY字路の2つの道路にはさまれた中央の家を真黒に塗りつぶして夜の闇の中に溶けるインスタレーションを試みました。まあ何んとも不気味なものです。

2025年07月15日
家族の肖像を描くので1996年に新潮社から出た写真集「家族狂」を久し振りで見て、こんな面白い本が世の中にあったのか?とびっくり。(本人の感想だけど)もう書店にはないけれど、amazonか古書店で見つけて欲しい。

まあ写真による家族日記みたいな本だが、この本には一人の写真家、安河内羔治さんが25年間撮り続けた家族写真で、この本では家族がどんどん崩壊して他人になっていく、そんな写真集です。

また荒俣宏さんの、この本の分析がとても面白く、その言葉のウラには芸術の創造の秘密があることに気づいた。ぜひ読むべきだ!とほぼ30年前の荒俣さんの洞察力には舌を巻くしかない。

朝日新聞に月に1〜2回書評を書いています。時には書いたにもかかわらず、その著者が朝日新聞を取っていなくて知らないとか。また出版社の担当編集者も書評が出たことを知らん。まあ、せいのないことですね。

書評家は忙しくても一所懸命読んで、販売に協力しているのに、著者も出版社も「知らんかった」では書評家は泣きますよ。

2025年07月14日
日記は嫌なこと、好きなこと、いいことなどは吐き出す場所だから、自分にとってはゴミ箱なんだけれど、他人の日記は宝箱に見える。そこが日記の不思議なところだと思います。

日記はフィクションではなく、ドキュメントです。だから読む人は自分の日常や生活や人生と重ね合わせたり、結びつけて読むんでしょうね。

僕も人の日記や自伝や伝記は大好きです。小説は作りものだから、あんまり読みません。でも小説の面白さは如何に上手にウソをついているかですよね。

日記の読み易いのは1日1日が短いことです。また、どこから読んでもいいです。ぼくも自分の日記はバカみたいに「面白い」と思って読みます。

ぼくの日記の最初の1行は、夜見た夢の記憶から1日が始まります。ぼくの中では夢は小説のようにフィクションです。つまり自分の無意識が書いたウソの物語です。そのウソの経験が目覚めた日常と合体した時に、人は創造的になれるのです。

日記は他人のものですが、読みながら自分の生活や人生やイマジネーションにすることができます。だからぼくは人の日記が大好きで、その日記によって成長させられたように思います。

2025年07月10日
あの長ったらしく、分厚い日記の本(実業之日本社)が書店でも評判がよく好調ですと担当編集者から、やゝエキサイティングな報告があって、ネットや読者からの反応のコメントを沢山書いて送ってくれました。あの分厚い日記本なのに、読み出したら止められないという感想が圧倒的に多いと。

ぼくも、夜目が覚めると、自分の日記を読み始めて、また眠れなくなる日が続いています。自分の日記を読んで止められないなんてアホですね。
https://www.tadanoriyokoo.jp/product/2018

2025年07月04日
Y字路だと言って実際の岐路の場所を訪ねて歩いている人がいるらしいが、そこには形而上的な何かがあるわけではない。現実の白々した三叉路があるだけだ。Y字路は夜景の絵にして初めてそこに立ち上る死のイメージがあるのだ。だからY字路はフィクション(絵)なのである。

実業之日本社から出版した「飽きる美学」と日記「昨日、今日、明日、明後日、明々後日、弥の明後日」が順調だが、新刊の日記につられて、この日記の前著「創作の秘宝日記」も急に連鎖的に動き出したのは面白い現象。まあ、僕の文は全て日記みたいなもの。絵も同じ。
https://www.tadanoriyokoo.jp/product/1976
https://www.tadanoriyokoo.jp/product/2018
https://www.tadanoriyokoo.jp/product/1595

トゥーヴァージンズの「僕のY字路」と「僕とY字路」の2冊のサインは毎日追われている。Y字路なんて現物(実際の建物)を見ても、ちっとも面白くない。やはり絵にして初めてY字路になるのである。
https://www.tadanoriyokoo.jp/product/2059
https://www.tadanoriyokoo.jp/product/2060

本物のY字路はただの岐路、車の往来が多いので危険地帯。Y字路は絵に描いて初めてフィクションになる。だから面白いのである。

2025年07月01日
Y字路の最後の本が、こんな軽装版で出版することになりました。アートプラネット・ワイからは随分沢山サインの注文が来ています。嬉しい悲鳴を上げながら、サインをさせてもらっています。

昨日は首に消炎鎮痛剤を塗っために、深夜猛烈に痛み出して今日はアトリエでダウンしています。医師に相談したら冷やすといいと教えられました。薬の効害は怖いですね。

知人の知人は7月5日の災害予知を信じて、鎌倉から高地のホテルに家族と共に避難しているといっていました。予知は一概に肯定することも否定することもぼくにはわかりません。無事であることを望むだけです。

新聞の夕刊を休刊する新聞が増えています。わが家も三部購読していましたが、今月から一紙にしました。



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