YOKOO'S VISION - 横尾忠則の日記 -

2026年06月

自伝「未完で生まれて未完で生きて、未完で死ぬ」が出ました。発売は誕生日の6月27日です。ネットでは発売しているらしいです。この自伝は過去にタイトルを変えて3度出ていますが、随分時間が経ちました。
https://www.tadanoriyokoo.jp/product/2106

1960年神戸から上京するところから書き出しています。今の若い読者には初めて読んでいただけそうですね。

いずれこの自伝の前編と後編も書きたいと思っていますがいつになるやら。

60年、70年、80年、最も熱い時代が舞台になっています。ぜひ追体験してみて下さい。

ヘェー、今の時代と全然違うと感じられることでしょう。

読後感を寄せて下さると嬉しいですが。

自伝「未完で生まれて未完で生きて、未完で死ぬ」(春陽堂書店)は1995年(31年前)59歳頃に書いた本です。改めて読んで、ヘェー、これが自分?と感じました。1960年に神戸から上京。22歳頃かな。その頃から画家に転向して15年経った頃に20代から50代まで書いた本。https://www.tadanoriyokoo.jp/product/2106

今、読んでびっくり。随分無茶苦茶な生き方をしてきたものだと感心!30歳前から超一流の人物と交流している?ウソのようなホントの話、デザインも美術も独学。まともに勉強など何ひとつやっていない。白痴同然の人生?

周囲の人物も超有名人ばかり。どうして無名人なのに有名人が友人?知人?何も知らないので、何んだってやっちゃう。この頃から考えない生き方、それも人まかせ、運命まかせ!

すぐ誰とでもケンカをしてしまう。そして、日本を飛び出して、すぐ外国へ行ってしまう。その外国ではまた超有名人に囲まれてしまう。わけわかんない気分で生きていたのかな?

こんな本なのに台湾の最高の文学賞を貰っちゃう。何んで?こんな素人の書いた本なのに?

この本を読みながら、この主人公は本当に自分かな?と思ってしまった。ロサンジェルスのレコード会社にいくつか行ったら、人がいっぱい集まってきて、「ヘェー自分はアメリカで有名人なんだ」と思うバカな自分に思わず笑ってしまう。

サルバドール・ダリ、アンディー・ウォーホル、ジャスパー・ジョーンズ、ソール・バス、ジェーン・フォンダ、ソール・スタインバーグ、サンタナ、ドノヴァン、ジョン・レノン、オノ・ヨーコ、デヴィッド・ボウイ、リサ・ライオン、デヴィッド・バーン、なんでこんなスーパースターが周囲にいるんだ、わけわからん。

そんな時代だったのかな。英語はできないのに外人の友達だらけ、これもわからん。インドへは7回も行った。一体何しに行ったのか、これもわからん。面白い時代だったんだろうな。

この自伝を読みながら、もっともっと面白いこと一杯思い出したけれど、書き忘れていることに気づく。それにしても大半の人が全部今はこの世ではなくあの世だ。

次はあの世での人物やエピソードを書かなきゃ。こっちより、向うの方がうんと面白いはず。

「原郷の森」は一応芸術小説ということになっていますが、小説というフィクションではありません。あれを僕が書いたと大半の方は思っていますが、あんな知識も教養もありません。ある方法で得たコンタクトストーリィです。そう思って読まれた方が納得がいくでしょう。

あの本の中で私が書いた分は「俺」の語りと「地」の文章です。この本の中で描写している場所は私の創作ですが、他は死者であったり、宇宙的存在です。すでに読まれた方は、もう一度、あれを創作ではなくドキュメントとして読んでみて下さい。

ホテルで私が母船にテレポートさせられる冒頭のシーンは、56年前の1970年に起こった私の本当の体験です。こういうことは現実にあるのです。

その内、私の幼少期から、今日まで起った様々な神秘体験や写真などを本にしたいと思いながら、日々の制作に追われていて中々書く時間がありません。どこかの出版社で興味のある編集者がおられれば実現するかも知れませんが──。