11月28日
 早朝の散歩を止めて、昼食後に切り換えた。まだ身体が眠った状態でいきなり寒い外気に当たるより、午後の暖かい時間がいいことがわかった。朝も多いが午後も結構ウォーカーがいる。ジョギングをしている人は総体的に若い人が多いが、後から大きい犬を連れて走っている人がいるな、と思ったら人間の吐く息で、もう今にも倒れる寸前のような走り方をしているが、何もそこまで苦しみながら走る必要ないと思うが、まあ人それぞれだ。ただ歩くだけなのにだいたい30分もしない内に全身に汗が流れ始める。散歩の後はいつも汗を拭いて着替えるが、この真冬に汗を出す機会など滅多にないので散歩は健康にはいいはずだ。散歩の効用は身体だけでなく気持ちの上でも効果大だ。まずストレスが消え、すぐ仕事がしたくなる。そして不思議に明日の散歩が待ち遠しくなる。目下ぼくの生活の中心は散歩だ。一に散歩、ニに創作である。散歩生活が創作にどう反映するか、答えはこれからである。

11月27日
 昨日、柴田錬三郎さんの今出ている文庫本(タイトルは忘れた)のエッセイ集を読んだ。柴田さんとはかつて一緒に一年間ホテルにカンズメになって時代小説の挿絵を描いた事がある。その間毎日三食共にしてありとあらゆる話を聞いたが、エッセイ集も実に面白い。毒舌家で有名だが、底に深い人間愛があった。こういうダンディズムな生き方をしている文士は今果たしておられるだろうか。否である。死んだら一番先に会いたい人の一人でもある。 

11月22日
 このところ三連休がよく続く。休日はサラリーマンでなくとも嬉しい。特に三連休はいい。というのは仕事がはかどるからだ。サラリーマンなら身体を休めるのだろうけれどぼくは仕事の絶好のチャンスなのだ。先ず朝から制作が人や電話に邪魔されずにできる。文章や手紙も書ける。読書もゆっくりできる。とはいうものの三連休が限度だ。それ以上だったら退屈する。でも気分は毎日が日曜というのが一番の理想だ。ウィークデーでも日曜気分でおられるようになれば最高だと思う。熊谷守一さんって画家は90歳以上生きた人だけれど10年位家の庭をうろつくだけで一歩も表の通りにも出ないで、蟻を観察して絵を描いていた。こういう人は毎日が日曜日だったんだろうなあと思う。

11月18日
 今日、明治座で公演中の「三人吉三」という芝居を観に行った。主役はこの前まで(と言っても1年半になるけど)宝塚の雪組トップスターだった絵麻緒ゆうさん。演出は小劇場を中心に演出している人だったが、常に笑いを取ろうとする演出が目立って、どうもそこが笑えなかった。同じ物を小劇場で演じればきっと笑ってくれるかも知れないけど、わざとらしいテレビ的なギャグはぼくはどうもついていけなかった。絵麻緒さんは出番の多いわりには何故かセリフが少なく、彼女の宝塚時代のキャラクターが見られず、宝塚ファンは少し淋しかったのでは。周辺の騒がしさをよそにひとりシリアスなお芝居でした。ぼくにとっては初めて観る彼女の「娘役」でした。

11月12日
 岡本太郎の「強く生きる言葉」(イーストプレス)は面白い。一言一言力がある。人生と芸術を一体化した人間だけが言える言葉だ。「人生とはー人生は積み重ねだと誰でも思っているようだ。ぼくは逆に、積み減らすべきだと思う。財産も知識も、蓄えれば蓄えるほど、かえって人間は自在を失ってしまう」岡本太郎

11月11日
 インフルエンザの予防接種を打ってきた。なんでも今年の風邪が猛威をふるううそうだ。SARSと間違うほど熱があるというから、慌て病院に行ってきた。周辺の人達もすすめている。特に我がスタッフは強制的に接種を受けさせた。これから風邪気味叉は風邪の人はオフィスの出入禁止を願いたい。深沢七郎さんみたいに玄関のドアに貼り紙でもしようかと考えている。13歳から65歳までの人は2回。65歳以上は1回の接種でいいそうだ。接種によって風邪の菌を体内に入れるので、一時的に風邪状態になったけれど、すぐ元に戻るので安心。皆様どうぞお大事に。

11月10日
 よくアートとデザインの違いについて問われます。そんな時、デザインは「お仕事」だけれどもアートは「人生」かな?と答えます。デザインと人生を一体化させるにはかなり矛盾がありますが、アートと人生または生活との一致は当然の事と思います。アートはそれ自体が目的ですが、デザインは目的のための手段のように思います。そこがデザイント人生の一致しないところだと思います。
 風邪を引いた人、薬じゃ簡単に治りません。そこで秘訣をお教え致しましょう。
うんと着込んで足をくるぶしまで熱湯で温めます。(湯がさめないよう常に熱く保つこと)15〜20分もすると全身汗だくになります。汗を大量に流すのがコツ。あとはサッと乾いたタオルで身体を拭いて、そのまま寝ること。

11月6日
 天海さんに会った次の日かその次の日新幹線を新横浜で降りようとしたら、また声を掛けられました。見ると引田天功さんで名古屋から乗って来たそうです。彼女の近くに座っていたのにちっとも気がつかなかったのです。「近い内に遊びに行きますね」とのこと。その次の日、テレビで「プリンセス天功の秘密」というようなタイトルの番組では、非日常的な話の連続で、話がマジックそのものでした。彼女が来た時、ぼくが知っているマジックをしてみせて、その種がわかるかどうか試してみるつもりです。昨日は久し振りで土屋嘉男さんがオフィスに遊びに来ました。土屋さんは黒澤さんの「七人の侍」でデビューした黒澤映画の常連さんで、20〜30年来の年上の友達です。彼の話は天下一品面 白いので、いつか紹介しましょう。

11月5日
 この間成城で背の高い宝塚のようなきれいな女の人に声を掛けられたけれど、誰だかわからなかった。天海祐希さんみたいな人だなあと思ってポカンとしていたら「天海祐希です」といわれて、やっぱりと思ったわけですが、初対面 だったんです。なんでも成城界隈をウロウロしてらっしゃるとのこと、今度大きい女性を見つけたら、天海さんだと思って声を掛けます。といったら、「そうよ」といって腕だか肩だかを叩かれました。随分自然体で気さくなキャラクターです。以前テレビで電車の中で痴漢にあった話をしてらしたのが面 白くて一度会って見たいと話すと、あれは痴漢じゃなくスリを捕まえた話ですよーって、訂正されました。なんでもDVDを送るとかで愉しみです。

11月4日
 いくら新幹線が好きだからといっても博多までの5時間は疲れる。でも物を書いたり本を読むのはいいチャンスだ。ちょっとくたびれると窓外の風景を見ればいい。巨大なオレンジ色の西日は圧倒的だった。関門トンネルは昔は随分ロマンチックだと思ったが、今は何となく恐い。福岡ダイエーホークスの日本一で湧いているかと思ったが、適当にセールをしている程度で街は金曜日の夜というので少し賑わっている。ぼくはダイエーを応援していたので日本一は気分がいい。数年前王さんのバッチのデザインをした時福岡ドームで王さんに会い、オーロラビジョンから声援のメッセージを送ったことがあった。その時ダイエーホークスのポスターをデザインしたが、選手達と混ざって選手姿のぼくの若い頃の写真も入っている。(社長が是非といわれたので)そんなこと知らない選手達はぼくの顔を見て「こいつ誰だ」なんてきっと騒ぎ立てたに違いない。以前皇居の二重橋前で修学旅行の高校生がクラスごとに記念写真を撮るが、その時寺山修司と二人で学生服を着て彼等と混じって気が付かれないように写真に納まったことがあったが、紙焼きができて、「こいつは誰だ」ときっとクラスの中で大話題になったはずだ。もしこの文章を読んだ人の中に二重橋前のクラス写真の中に見知らぬ二人が写っていたのを持っている(または記憶している)人がいましたら是非その写真を見せてもらいたい。1967年春頃だったと思う。この年に修学旅行に来た人達です。

山本暁子さん
グンゼのCMは1965年頃に2本位作りました。今ではその痕跡さえありません。「唐草」という古書はどこで売られているのでしょうか?こちらが知りたい位です。従ってぼくの近作のDVDには収録されていません。 

11月2日
 我が家のタマ少しづつ回復に向かっていますが、まだ頭は姉さんかぶりをしていて笑えない悲劇的な姿です。そのせいかウンともスンともいわなくなりました。外へ行かないのはきっと他の猫にこの哀れな姿を見られるのがきっと恥ずかしいからに違いないと思います
  目下、テレビ東京が「極上の休日」という1時間のドキュメント番組を制作中です。安藤忠雄さんも制作中とか。ぼくの番組は来年まで撮影が入りますので来年の放映になりそうです。Y字路あり、能あり、狂言あり、宝塚あり、展覧会あり、散歩あり、郷里あり、コレクションあり、外国あり、制作あり、大学の授業あり、マンダラ的というか、万華鏡というか、幕の内というか、そんな番組にしたいところですが、如何にも従来のテレビ番組を一歩も出ないとも限りませんね。DVDの「記憶の光景」は放映された番組(BS朝日開局記念版2時間番組)をぼくが編集したもので、機会があったら観て下さい。


11月1日 
  マーベルなんてアメリカのコミックマガジンを出している出版社を知ってました?ぼくは知らなかったのですが、マーベルのスパイダーマンやXメンやハルクなどのキャラクターは有名ですよね。そのスパイダーマンをテーマにシルクスクリーンのポスターを作ることになりましたが、30枚限定でさあ誰が所有することになるんですかね。こんな最小限のポスターは初めてですが、かえって「力」が入ります。これからも少部数の限定ポスターを作ってみたいと思っています。またスポンサーつきでないアート・ポスターもギャラリーなどで発表したいと思います。